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ARTIST STATEMENT
 

絵画を見るとき、わたしたちは絵画からも見つめ返されている。​

そこにあるのは、固定された「見る/見られる」という関係ではない。吸うことと吐くことが交互に現れながらひとつの呼吸をかたちづくるように、見ることと見られることもまた、互いに溶け合い、わたしたちと世界とのつながりを保っている。​

その呼吸の只中に立ち現れるのは、言葉や判断が生まれる以前の、世界とわたしとがまだ分かたれていない状態。いわば「主客未分」の瞬間である。わたしは、そうした「あるがままの経験」のなかに絵画の可能性を見出している。

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描くという行為、空間、光、時間、そして記憶もまた、独立して存在するのではない。矛盾や差異をはらみながら、互いを包み込み合っている。それらが溶け合うとき、ひとつの「場」が立ち上がる。

わたしが描こうとしているのは、ものを表象するための絵画ではない。見ることと見られることの境界がほどけ、わたしと世界とがひとつの経験として現れる、その「場」を呼び起こす絵画である。​

2021三澤先生_edited.jpg

PAINTNER

TOMONARI NAKAYASHIKI
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